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「オーデュボンの祈り」

「オーデュボンの祈り」 井坂 幸太郎

巷で評判の高い伊坂幸太郎さん。わたし自身は「チルドレン」「重力ピエロ」につづいてまだ3冊目だけれど、2作ともわりと好きな話だったのでまた読んでみる。
おもしろかった。ミステリー仕立てのファンタジーというかんじで不思議な世界に浸りながらどんどん読み進められる。
でも警察官城山の異常なサディストぶりには、すごくいやあな気持ちになった。そのあたりが完璧にはこの作品を好きになれない理由。
喋る案山子、優午のやさしさにはすごく癒されましたが。
あと案山子が生命をもつ仕組みがいまいち納得がいかなかったな。

☆☆☆☆

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「わたしを離さないで」

「わたしを離さないで」 カズオ・イシグロ 著

いままでに出会ったことのない、不思議な小説。
読み始めたときは頭の中は謎だらけ。謎だらけながらも語られるのは子どもたち、学生たちの日常生活なので、自然とその世界に引き込まれてゆく。
そして後半になって突然の種明かし。
世界のどこかで、本当にこのようなことがおこなわれているかもというリアルさに背筋が凍るような気も。
ある意味SFとも、友情の物語とも、愛の物語とも読むことができる。

絶対にネタバレできない小説なので、ご自分で読まれることをおすすめします。

☆☆☆☆

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「真鶴」

「真鶴」 川上弘美 著

とつぜんの夫の失踪。そして「ついてくるもの」。
離れゆく思春期の娘。
とまどいながらも、「ついてくるもの」にいざなわれて彼女は真鶴を訪れる。

川上弘美さんの小説は、いつもたゆたっているような、主体性のなさというか、テンションの低さが好きなのだけれど、この小説はちょっとどろどろというか暗い感じが強くて、今ひとつついてゆけなかった。文章はよく練られていてうつくしいけれど。

☆☆☆

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「日の名残り」

「日の名残り」 カズオ・イシグロ 著 

イギリスの由緒ただしいお屋敷で、長年仕事一筋に勤めてきた執事が、自分のそれまでの人生を振り返る形で語られる、しずかな物語。
続きが気になってページをめくる手が止まらない、という類の小説ではないけれど、愚直なまでに実直に、自分の分をわきまえて生きる執事のすがたに、いろいろとかんがえさせられた。
文章がすべて「ございます」口調で語られるうえに舞台は貴族のお屋敷なので、非日常の世界に浸れる。
普段の生活がちょっと「執事」モードになったりして。

☆☆☆

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「アルケミスト~夢を旅した少年」

「アルケミスト~夢を旅した少年」 パウロ・コエーリョ 著

羊飼いの少年、サンチャゴは、夢のお告げと「王様」の言葉に導かれて旅に出る。

まるで聖書のような壮大な物語。
使われている言葉のひとつひとつがすべて何かの暗示のよう。
何を暗示しているのかいまひとつ読み解けないものもあるけれど、ともかくひとつとして無駄な言葉がないような気がする。
「王様」の言葉が心に残った。
「本当に何かをやりたいと思う時は、その望みは宇宙の魂からうまれたものなのだ。おまえが何かを望む時には宇宙全体が協力して、それを実現するために助けてくれるのだよ」
人生の上で起こることにはすべて意味がある。そうかんじてまっすぐな気持ちになれる。

☆☆☆☆

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