カテゴリー「キャラメルボックス」の記事

さよならノーチラス号

新宿紀伊国屋サザンシアターに、「さよならノーチラス号」を観にいく。

この芝居はキャラメルボックスの作品のなかでも5本の指に入るぐらい大好きな作品。
成井さんの弟の少年時代をモチーフにつくられたこの作品は、ほかの作品に比べるとおとなしめで、盛り上がりも少なめで、かけっこも少なめの、キャラメルとしては異質といえる作品かもしれないけれど、それだけに情感のあふれる芝居。
11年前の初演はビデオで何度も見返していて、せりふもほぼ、「間違えばわかる」ぐらいには頭に入っています。

初主演の多田君、がんばってました。みずみずしく初々しいかんじで、キャラもあってた。あの膨大なせりふが入っただけでも拍手です。
早口すぎてところどころ聞き取れない部分もありましたが…
上川さんも新人のころはものすごくせりふ早くて何言ってるかわからないこと多かったもんね。今後に期待。

おっかーさんの勇也は、初演の上川さんの勇也とはかなり雰囲気が変わっていました。
まあわるくは無かったけど、隆也にくらべるのは酷かなと。
初演のほうがいかにもサブリナと信頼関係、愛情関係で結ばれている感じが濃かった気がします。せりふの無い場面でのしぐさとかがね。
あと「理沙への想い」がすこし希薄なように思いました。 今回初めて見た人につたわったかなあ。

その理沙ですが、正直今回の理沙はわたしはあまり好きでない。
温井さんは上手な女優さんだとは思いますが、なんかちょっとわざとらしくてタケシが憧れを抱くには今一歩魅力が無かった。
もちろんまったくの主観ですが。

しかしなによりうざかったのは治男。 ごめんなさい、以下辛口です。
でしゃばりすぎだし、ギャグも笑えないし、もういいから!って何度もおもいましたです。
不要なギャグが多いのってキャラメルの役者さんでもやりすぎるとうざいのに、カラーの違う人がそれをやっちゃうとほんとみてて辛い。

やっぱキャラメルの役者さんでそろえたほうがよかったんじゃ??
もう一人の客演の方(芳樹)もいまいち深みが無いというか、ただの冷たい人間にしかみえなかったし。 まあ、芳樹については初演のときも「理沙さんは彼のどこがよくて結婚したんだろう」と思いましたけど、それでも彼の苦悩は初演(岡田達也)のほうが出てたと思う。

でもでも、今回の収穫はなんといっても生サブリナが観られたこと。
サブリナはやっぱり坂口さんのいちばんの当たり役ですねー かわいくっておかしくって、どう見ても犬そのもの。

そうそう今回はダンス変わってましたね。ところどころ前の振り付けが混じってましたが。
わたしは初演のほうが好きでした。初演のほうがメリハリがあってかっこよかったハート達(複数ハート)

もう一度上川(勇也)と近江谷(治男)コンビで、生ノーチラスを観たいと、どうしても思ってしまった今回の公演でした。

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「風を継ぐ者2009」

観てきましたー。
この作品はキャラメルの時代劇の中で一番くらいに好きな話なのですが、今回も期待を裏切らず。というかパワーアップしてたようにも感じるくらい。
すっごく面白かったー!

今回のヒットはなんといっても畑中君の沖田。
明るくて人なつっこいこどものような沖田と、舌なめずりせんばかりの表情で人を斬りまくる狂気の沖田との二面性がみごとに演じられていました。
もともと好きな役者さんではあったんですが(←童顔に弱い)、今回で一気に注目度アップです。
っていうか惚れたしハート達(複数ハート)
DVD買っちゃおうかしら…
 
左東さんの立川迅助もすごい好きでした。初演の今井さんの迅助をほうふつとさせる、ひたすらまっすぐでひたむきで不器用な迅助。

キャストが発表されたときに唯一心配していたのは何を隠そう三浦君なんですが…。
意外によかったです。(←失礼)。どっしりと貫禄のある、ちゃんと三浦君なりの土方になっていました。
まあわたしのなかでは土方は永遠に上川さんですけど、彼と比べるのはあまりに酷というものですからウッシッシ
女優陣はやはりさつきさんが安定感があってよかったなあ。
岡内さんの美祢さんは凛とした雰囲気が役柄にあってはいたけれど、いまいち存在感が薄かったような。
やっぱり基本は「男がかっこいい」芝居なので、仕方ないですね。
しかしこの芝居は再再演なんだけど、わたしにとってはどうしても初演のほうが印象が強くて、どうしても初演のキャストと比べてしまいます。
いずれにせよ大満足の舞台でしたー! 経済的に余裕があればリピートしたいぐらい。

P.S ロビーにある「役者出演情報」に上川さんの名前がないのを見て、また少し悲しみが再燃しました…


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「容疑者Xの献身」

キャラメルボックスの舞台「容疑者Xの献身」をみてきました。
ネタばれあり。とくに原作を読んでいない方は、下記は読まないほうがいいかと。













原作を読んでいたので内容はわかっていたのですが、原作以上に心を揺さぶられた舞台でした。
ふつう原作を読んでから映画なり舞台なりを見ると、たいてい裏切られるのですが、この作品に関してはべつ。
すごくよかったです!

なにより西川さんの演じた石神がすばらしい。
原作を読んだときには正直「こんなやついるかよー」と思ってしまったのですが、舞台の石神には感情移入してしまった。
靖子は石神にとって生きる希望そのものだったんだと。

天才的頭脳を持つ石神だけど、ひとの心に関してはまったくの無知だったといわざるを得ない。
たとえ彼の第二の殺人(これに関してはやっぱり受け入れられない)を靖子が知らされなかったとしても、彼女が石神のことを忘れて工藤と幸せになれるわけがないのに…
ラストの石神の慟哭が胸にしみます。

キャラメルとしては非常に異色な作品。でも結果としては大成功じゃないかな。
ファンタジー作品のときによくある不自然なハイテンションもなく、叫ぶこともなく、とても心にしみるいい芝居に仕上がっていたとおもう。
まさに新境地。

西牟田さん、とてもよかったです。ちょっとした表情の変化とかしぐさの表現がとてもゆたかな女優さんですね。

川原和久さん、刑事役が板についてて渋くて素敵でしたが、見せ場が少なくてちょっともったいなかったかな。

岡田達也さん、とてもよかった。素敵でした。
福山君と比べられることで(といってもわたしは福山のガリレオを知らないんですが。あくまで一般のお客さんにはね)、相当のプレッシャーがあったのではとおもうけど、ちゃんと彼なりの湯川になっていました。

とにかく、いい舞台でした。大満足!!

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「嵐になるまで待って2008」

気づいたらキャラメルボックスのカテゴリーが増えていませんでしたね。基本毎公演観てはいるんですが。
さて観てきましたー「嵐になるまで待って2008」。
この作品はわたしにとってのキャラメルベストワン作品なのでとても楽しみにしていました。

今回の目玉はなんといっても細見大輔の波多野!これにつきます。
もしかすると今までの岡田達也よりもはまり役なのでは?
怖い。怖すぎる。
立っているだけで怖いのですが、それが薄笑いを浮かべたり、鋭い眼光でにらみつけたりするんですよー。
ゆっくりと歩み寄ってくるあの足取りも迫力があるー
いつもの「お笑い系」細見大輔とは別人でありました。すごかったー
ともかく岡田達也に比べてはっきりと「悪人」の波多野。
それだけに最後のシーンが逆に胸に迫るんですよ。
いままで自分のしてきたことを一瞬のうちに悟り、「もう生きてはいられない」と即断して死んでいくように見える。

そして安理ちゃんのユーリ。わたしいままでのユーリの中で一番好きかも。
ひたむきで、かわいくって、幸吉君が危険をおかしてまで守ってあげたくなる気持ちがわかる!
知らず知らずのうちにどっぷり感情移入できるユーリでした。
衣装もすごくかわいくて(3回ぐらい着替えてた)、いまどきの女の子って感じですごく似合ってた。

貫井さんの雪絵さんも雰囲気出てました。が、雪絵に関しては再演、再々演に軍配が上がるかな。
明樹さんのときは「手話ってなんてきれいな動きなんだろう」って思ったんですよ。忍足さんのときもそう。
でもそれにくらべると今回の手話の動きは今ひとつだったように思ったので。(あくまで主観)
この芝居は雪絵さんが鍵だとおもっているのでどうしても点が辛くなりますね。

久松さんの滝島はたのしかったー目がハート 彼はこの芝居の清涼剤ですからね。
あと広瀬教授はやっぱり西川さんのはまり役です。水を得た魚のようにはじけまくってました。

2002年を見たときには、97年版にはやはりかなわないなあと思ったのですが、今回は97年版に勝るとも劣らないできばえだったと思う。
大満足!

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「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」

観てきましたよーん。「カレッジ・オブ・ザ・ウィンド」byキャラメルボックス。
(以下この作品を知らない方には何の話だかさっぱりわからない話になるので読み飛ばしてください ごめんねあせあせ(飛び散る汗)) 

この芝居は初演(ほしみ=町田久美子さん)をビデオで、再演(ほしみ=小川江利子さん)をナマで見ています。
なんかもうね、幕があいたときから目がうるうるしてるんですけど。

感想。よかったーやっぱり。泣けましたー
しかも今回は主演のほしみよりも、大内君の鉄平にやられてしまった。

この話は基本二つの話が同時進行していて、(鉄平とあやめの夫婦の話と、事故で家族を失ってしまうほしみの話)
今までのわたしの泣き所はそのシチュエーションからたいていほしみのほうに持っていかれていました。っていうか正直鉄平とあやめの話はおまけ?程度の感覚しかなかったのです。
でも今回は、奥さんが自分のほうを向いていない、じつは他の男を愛しているのではないかと苦しんでいる鉄平の気持ちがいちばん伝わってきた。
西川さんよりもわたしは好きだったかな、大内さんの鉄平。

大内さんはこういう、血の通った(といっても死んでる役だけど)、役のほうがいいですねー
わりに「冷たい人」を演じることも多い人なのですが(「キャンドル」の竜野とか「ミスタームーンライト」の結城とか…)ほんとにただの冷血漢みたいになっちゃって深みが感じられないんだもの。
滑舌があまりよくないうえに早口なのは難ですが、でも感情移入できた。

あと今回意外にも岡内さんがよかった。
いままではどこかわざとらしいというか固いなあという感じがいつもしてたのですが、今回は柔らかくて自然で、とっても素敵なあやめさんでした。
最後の鉄平の姿が見えて泣き崩れるシーンは胸に迫るものがあったし。

ところで主演のほしみ(高部あいさん)ですが、わたしははじめから終わりまで、あのアニメチックな声がどうしても受け入れられないままでした。
ああいう「女の子女の子」した声ってだめなんだーそれだけで引いちゃう。
 
あと音楽はやっぱり「少年時代」のほうがじんとくるなあ。小田和正の歌自体はいいとおもうんですが。

今日はアフタートークがあったのですが、子供と待ち合わせをしていたため断念しました。残念!

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「サボテンの花」

「サボテンの花」 演劇集団キャラメルボックス公演 を観る。

出だしの3分ぐらい見逃す。なぜかって、シアターアプルなのにまちがえてサンシャイン劇場に行ったからとかいうことは…ぜんぜんないですよーまさかそんな(汗)。
いつかやるんじゃないかと思っていましたが…、いやあ走った走った。

原作は宮部みゆき。ずうっと以前に読んだことはあったのですがほとんど内容忘れていて、観ているうちに少しずつ思い出しました。

舞台は小学校6年生のあるクラス。卒業記念の研究に子供たちが「サボテンの超能力について」を取り上げたいと言い出したことから、担任(菅野さん)や他のクラスの教師(ももこさん、青ちひ)、校長(篠田さん)が騒動になる。
そして教頭先生(西川さん)子供たちを応援する側に回ったものだから大変。
担任はすねて登校拒否になるし、代わりに担任を任された教頭先生は過労で倒れるし。そして肝心の発表会でさらに大変なことがもちあがる…

「音楽劇」ということで、「三太丸」とかを思い出してちょっと不安になっていたのだけれど(あれは芝居はおもしろかったんですが)、
こちらのほうは格段にレベルアップしていて、ちゃんと「聞いてて恥ずかしくない」レベルになっていました。(ほめてる??)
ゲストのコング桑田さんの貢献によるところがすごく大きいとも思いますが。(歌手かと思いましたもの。じっさいゴスペルとかでご活躍の方だそうで)このかたはキャラクターもすごく愛嬌のある方で楽しかった!

あと主役の渡邊安理ちゃん、上手ー。キャラメルにもこんなに歌のうまい役者さんがいたのね!って感じでした。

芝居のほうは、べつに音楽劇にしなくても…と思わないでもなかったけど、ま、ショー的要素が多くて楽しめたからいいかな。

ストーリーはいつものようにわかりやすく入り込みやすい芝居。
すっごいステレオタイプ的な先生とか保護者の描き方には「こんなんいるかよー」とちょっと笑ったけど(「サボテンの超能力」にたいする反応が過剰すぎだったり。そんなばかばかしいことかなあーたかだか小学生の卒業研究なんだしやりたいことやらせてもいいじゃん)、あそこまで極端でなくても似たようなことはあるかも。

それにしても菅野さん演じた担任はサイテー。(演技が、じゃないですよ)
子供たちがじぶんの思い通りにならないからって登校拒否になってパチンコにいってたり、またしれっとして職場に戻ったり。そんな甘いもんじゃないでしょ、仕事って。
許しているまわりもまわりですが。

じつはこのところ、じぶんの子どもがあまりにも思い通りにならないことに悩んでいたのですが、
そんななか何があろうと「子供の居場所」をなくすことは、親としてしちゃいかんな、と芝居を観ながら思っていました。
その息子(中1)も一緒に観ていたのですが、感想を聞いたら「おもしろかったんじゃねえ?」(尻上がりで)。
よくわからないっつーの。

しかし成井さんはいぜん「人が死ぬ話は卑怯だ」みたいなこと言ってたのですが、その割には、よく死んでるんですけどー。この芝居でもひとり死んでましたし。

というわけで、多少の突っ込みどころはいつもどおりあれど、なかなか楽しいお芝居でした。☆☆☆☆

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少年ラヂオ

演劇集団キャラメルボックス 「少年ラヂオ」を観る。

おもしろかったー!最近の新作のなかではかなりのヒット。

なによりももう畑中君が畑中君が畑中君がってかんじ。
ぴちぴちと活きがよくて元気でエネルギーにあふれてて、かわいいったらありゃしない。
若いってええのう…(笑)

あと今回は岡内さんがよかったです。
基本的にはいまひとつ苦手なタイプの女優さんなのですが、今回はぴたりとはまっていて。
ああいうお嬢様タイプが似合うのよねー彼女は。衣装もすごくかわいかった。

お話も突っ込みどころも比較的少なく(笑)、クリスマス公演らしいハッピーでたのしいストーリーに仕上がってました。
最近のキャラメルはなんか「泣かせよう、感動させよう」ていう計算が見える感じがするところがあって、そこが鼻につくこともあったのですが、今回はとにかくおもしろいお話にしよう!という成井さんの意気込みが感じられましたねー。

役者さんはいちおしで畑中君ですけど、あとは坂口さんがどすが利いててよかったな。かっこよかったー
ただ「あんたの指であの子のさびしさを盗み取ってやりな」のせりふはいささか唐突な気がしました。そこまでそういうキャラではなかったように思うので。

温井さんもうまいですねー。いやあーな女の役になりきっていました(笑)。

ももこさんと青ちひは正直「逆では?」というかんじもしましたが。
ももこさんはかなり楽しかったのではないでしょうかね。

大内さんは二枚目キャラ?にみえて「いるだけで笑える」キャラというかんじ。
かっこよかったんですが、せりふ噛み過ぎっていうかろれつが回ってない…

その大内さんといえばカーテンコールの挨拶担当だったのですが、いやあおもしろかったー!
脈絡はないし噛みまくるし…わざと?それとも天然?
とにかく大内さんの挨拶を聞けただけでも元は取った!思いましたね。いや今回は芝居も面白かったんですが。

菅野さんはキャラはまってたしよかったんですが、わざわざ北海道くんだりからでてきたにしてはなあ…(←内部事情だから!)
もうちょっといい役にしてあげてもよかったんじゃ?と思いました、ははは。

岡田達也さんは今回は地味だったかな。

家族4人で観にいったのですが、なかなか素敵な、一足早いクリスマスになりました。うん、満足!

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舞台「雨と夢のあとに」

演劇集団キャラメルボックス公演「雨と夢のあとに」を観る。

この作品は以前ドラマ化もされたものだけれど、わたしはドラマのほうは数えるほどしか見ていない。お父さん役の沢村一樹さんがいい感じだと思った、その程度。

今回の目玉はキャラメル初の子役客演、現役小学6年生である福田麻由子ちゃん。

さすが売れっ子子役だけあって、初めての舞台でも堂々としたもの。滑舌もよくて聞き取りやすかった(キャラメルの役者さんより良いかも…)。
難をいえば多少台詞が一本調子だったかな、ぐらい。でも大健闘だったと思う。拍手!

そのお父さんは岡田達也さん。若いお父さんだなあと思ったけれど、よく考えると岡田達也さんだってこのぐらいの娘がいてもおかしくないんだよねー。
しっかりものの娘とちょっとなさけない、でもやさしいお父さんというコンビは似合ってて良かった。

しかし。
不慮の事故により一人娘を置いて命を落としてしまった父親が、娘を心配するあまり魂となって娘とともに暮らす、という、ちょっと聞いただけで泣けてしまうようなストーリーの割にはなんか心にずしっとくるものがすくなかったんだよね、この芝居…なぜ?

役者さん的にヒットだったのは畑中君。雨ちゃんのおにいちゃん的存在である北斗君を演じているのだけれどそれがすごくはまってた。

あと久松信美さんと楠見薫さんの客演夫婦。
楠見さんってほんとうに面白くってパワフル!キャラメルであのキャラができるのは、退団した津田匠子さんぐらいかも。
久松さんがまたとぼけたいいキャラで、このふたりはほんと最高でした。

岡田さつきさんの演じたのは雨の実の母親で、ビッグなジャズシンガーになっている「マリア」という女性だったのだけれど、これがほんとに嫌なやつだった。金にもの言わせるわ、娘の気持ちなどみじんも考えないわ。
「4月になれば彼女は」にもこういう母親が出てきたっけなあ。キャラかぶってましたよ、ちょっと。ちなみに原作にはないキャラです。
最近しかしももこさんこういう貫禄のあるコワい役ばっかりな気が。

隣の部屋の、これまたユーレイの暁子さんを演じたのは岡内美喜子さん。
彼女はねえ…うーんたぶん素顔の岡内さんはもっと落ち着いた感じの人じゃないかと(ただの想像ですが)思うんだけど、なんで舞台上だとあんなわざとらしい、鼻につくかんじになっちゃうんだろう。悪いけれど受け入れられませんでした。
もっとやわらかくてたおやかな、だからこその凄みをもったかんじに演じてほしい…

ちなみに芝居を見たあと原作を読んだのだけれど、芝居よりずっと心に響くものがあった。デティール描写が丁寧で、ケータイメールの連続でストーリーが進行していくなど、いかにもいまどきの小学生の日常とかがリアルに描かれている。
そして登場人物は舞台に比べずっとすくない。雨とお父さんと暁子さん、あとは学校の友達がふたり(しかもすこしだけ)、あこがれの少年北斗君(こちらも出番はすくない)、ほぼそれだけである。
だからよけいに雨の孤独や寂しさがひしひしとつたわる。

舞台には原作にはない余計なキャラやエピソードがかなりあったのだけれど(原作というより原案にちかいぐらい)、それが多少物語を散漫に、そして陳腐にしてしまったのかも。

舞台ラストの観覧車のシーンはすごくきれいでした。まわりにも泣いているお客さんが大勢いた。
ただ原作に比べるとそのなかで父と子がしゃべりすぎる。あのシーンには余計な言葉がないほうがうつくしくて哀しいとおもうのだけれど。
原作ではほんとうに胸に迫る、幻想的でうつくしい、そして哀しいシーンでした。

こうして書いてみて思ったけど、今回の舞台と原作との一番大きな違いってリアリティかもね。

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ミス・ダンデライオン

おなじく演劇集団キャラメルボックス。2本立てなので。

11歳の少女鈴谷樹里(小林千恵)は結核で入院中、同じ病院に入院している青木ひろしという青年と仲良くなり、よくお話を聞かせてもらっていた。
樹里はかれを「ヒー兄ちゃん」と呼び慕っていたのだが、ある日かれは難病で亡くなってしまう。がくぜんとする樹里。
やがて彼女は成長し医者となる(岡田さつき)。
ある日ヒー兄ちゃんとおなじ病気に対する特効薬が発見されると、知り合いを通じてクロノスを知った彼女は、ヒー兄ちゃんを助けようと過去へ飛ぶ。
こちらもタイムトラベルラブストーリー。順番としては「あしたあなたあいたい」「ミスダンデライオン」の順に見たのだけれど、
ストーリー的にはこちらのほうがわたしには好みだった。なんといっても過去へ飛ぶ必然性というものがはっきりしていて、より切実。
ラブストーリーとはいっても幼い少女の憧れ的な恋なのだけれど、それだけにその純粋な想いに打たれ共感できる。
タイムトラベルものとしての面白さもこちらのほうが勝っていたような。
幼い日の樹里に話しかけたのが樹里自身だったり、彼女を医者にするためにわざとヒー兄ちゃんを死んだことにしたりするところがとくに。

岡田さつきさんはさすがの安定感ですね。みかけは「貫禄ついたなあ」というかんじなのだけれど(「あなたが地球にいたころ」のときの可憐さはいずこへ(笑))、ヒー兄ちゃんを救おうと必死になっている姿はけなげで感情移入できる。

あと特筆すべきは前田綾ちゃん。仲人シーンのはじけっぷりは見事でしたねー。
「クロノス」につづいてまたまた夫婦競演でしたが、今回はとにかく綾ちゃんが一人でもってってました。「日本中の女は、山内一豊の妻になるのよー!」には爆笑。ナイス!
岡田達也さん、病人には見えなかった(笑)…やさしくて素敵なお兄さんは好演でしたが。
阿部丈二さんもおかしかったですー。

2作を通じて西川さんはやっぱり西川さんでうれしかった!
西川さんも夫婦競演してくれたらうれしいのになあ…大森さんにあいたい。しばらくお会いしていない気が。

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あしたあなたあいたい

演劇集団キャラメルボックス「あしたあなたあいたい」を観にいく。19日マチネ。(どうでもいいけど平日のマチネにいくたびにカーテンコールで「お仕事は大丈夫ですか」って聞くのやめてほしいな。ひとにはいろいろ事情があるさ)
変なタイトルだなあというのが第一印象。それまでキャラメルのタイトルセンスっていいほうだと思っていたのに、なんなのこの意味ありそななさそな助詞抜きタイトルはって。
時代は近未来。機械メーカー社員の布川輝彦(大内厚雄)は、社内で開発中の、物質を過去に飛ばす装置クロノス・ジョウンターの実験台に選ばれる。
クロノスには、過去に飛ばされた物質がその後反動でとおい未来へはじき飛ばされるという欠陥があるのだが、布川は尊敬する建築家の最後の作品をその眼で見るためにそれを知りつつ了承し、過去へととぶ。
しかし彼はその限られた時間しかいられない過去で、枢月圭(温井摩耶)という女性と出会い、運命的な恋に落ちるのだった…
わたしは一目ぼれの経験がないので、こういう運命的な恋愛、というものにどうもぴんとこない。だから布川を想うあまりまわりに迷惑をかけまくりの圭にはあまり感情移入できなかった。
でもキャラメルらしい、シンプルで後味のよい芝居。ストーリー的にはちょっとまとまりすぎで物足りない部分もあったけど。
役者さんでは、脇役だけれど畑中君がよかったな。坂口さんもさすがの安定感。
大内さんは好きなほうなんだけど、どちらかというとかれはもうちょっと変な人の役のほうが好み。
役者さん本人はまともな感じの人なので、そのまままともな役をやってもあまりおもしろくないのだ。まじめな役をやるとつめたくみえてしまいがちだし。(もっとも今回の布川はつめたいかんじはなかったけど)

不満だったのははじめにでる「CARAMELBOX PRESENTS」に始まる一連の字幕。これは「ミスダンデライオン」もそうだったんだけど、
あれは、わたしとしては「銀河旋律」と「広くて素敵な宇宙じゃないか」で封印しておきたいものなので、他の作品でこれをやられると興が醒めてしまう。とくに「裏切り御免!」のときはゆるせないってかんじでした。(時代劇にはあわんだろう、と。しかもあれは作品もちょっとひどかったし)
まあ、これはわたしのわがままかもだけど。
あと、原作にあったのかは忘れたが、前作「クロノス」と無理につなげたかんじで来美子が出てくるのもちょっと興ざめだったな。だいたい岡内嬢の演技の仕方ってちょっとにがてなので。(ごめんね。べつにきらいってわけじゃないんだけど)
タイムトラベルラブストーリーとしてはやっぱりわたしのなかでは「銀河旋律」が不動の1位ですが。大森さんのはるかさんがとにかく素敵。
えりーもよかったけど。うまい女優さんだったのに退団してしまって残念。
残念といえば相当好きだった藤岡宏美さんがやめてしまったのはショックだったなー。

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