「ネバーランド」 恩田 陸 著 を読む。
恩田さんお初。イメージとしては学園系ホラー?かなと思っていた。
この小説は学園系ではあったけれどホラーではなく(多少ミステリー仕立てではあるけど)、心やさしい高校生の少年たちの友情の物語。
ストーリーは、他の学生がみな家族の元に帰る年末年始、それぞれの事情を抱えて学生寮に残る4人の(正確には寮生は3人なのだが、ひとり通学生が居付いてしまうので)男の子たちが、それまでよく知らなかったお互いの過去や、ほんとうの気持ちを知り、ぶつかりあいながらも絆を深めてゆくという内容。
4人の子達が冬休みに寮に残る、というシチュエーションからしてすでにわたし好みの話で、あっというまにおもしろく読めてしまった。
どの子達もそれなりにいろいろと問題や葛藤を抱えていて、はじめはそれらの問題から逃避していたり、表面を取り繕っていたりするのだが、いっしょに生活するうちにお互いに影響しあい、それぞれの問題と真剣に向き合ってゆく。
もちろん高校生ならではのカルイ会話や行動もたくさん出てくるのだけれど、非常に正直でマジな会話の場面もあり(ほんとうにこんな真剣な会話をするものなんだろうかとちょっと思ったけど)、どの子もキャラは違えど優しくて思いやり深く、いいなあ男同士の友情って、という気持ちになる。
後味も爽やかで、かなり好きなタイプの小説。゚
ちなみに読んでいるときに萩尾望都の「トーマの心臓」を思い出していたのだけれど、「あとがき」にもやはり「「トーマの心臓」のような、スタイリッシュで硬質的な、緊張感あふれる心理ドラマにするつもりだったのだけれど、書いているうちにだんだんほのぼのしたものになtってしまった」という一文があり、やっぱりねえ、とおもう。まあ似ているのはシチュエーションぐらいで、テイストはかなり違うけどね。
(むりやり「トーマ」にあてはめるとすると、主人公(美国)がユリスモール、岩槻がトーマまではまあいいとして、エーリクが統でオスカーが光浩?それとも寛司?いすれにしてもキャラ違いすぎだわ。)
なんにせよ、わたしはこういう閉ざされた空間のなかの、少年たちの友情(プラトニックな恋愛も含む)話が好きなので、ひさしぶりにこういう世界を堪能してたのしめた。
別の作品も読んでみたいなあ。くわしいかた、おすすめを教えてくださいー
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